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住宅購入のおすすめのタイミングは?2019年はどう?

不動産の価格は需要と供給のバランスだけでなく、世界的な経済情勢などの影響も大きく影響します。

家を売るにも買うにも建てるにも、正しいタイミングを知らなければ大きく損をしてしまいます。

結論から言ってしまうなら、不動産を売却するのであればできるだけ早く行動しましょう。

もう一刻の猶予もありません。そして不動産を買うのであれば、2020年以降がベストタイミングです。

これからその理由を解説していきます。

家を売るなら今すぐに!

もし不動産の売却を考えているのなら、今すぐに行動を開始し、できるだけ早めに手放すことを強くおすすめします。不動産バブルはすでに崩壊の兆しを見せています。

●2019年問題
少しでも不動産の売買に関心がある人なら「2019年問題」という言葉を聞いたことがあるでしょう。

これは、東京オリンピックなどを見越して投資された物件が早々に売り払われ、2020年を待たずに不動産価格が急落してしまうのではないかというものです。

これに大きく関わっているのが中国の投資家です。

彼らは北京オリンピック後の不動産価格急落・上海市場崩壊を経て、次はアメリカと日本の市場に手を付けました。

2013年から2014年の東京は、2020年に控えた東京オリンピックや築地市場の移転に伴う大規模な商業開発、カジノと統合型リゾートなど、投資に値するようなイベントが目白押しでした。そのため、湾岸エリアの物件や山手線内側の物件がどんどん買い占められていきました。

しかし残念ながら、現実は彼らの目論見通りには進みませんでした。
予定通りに開催されそうなのはオリンピックぐらいなものです。

東京の不動産投資が想定通りにいかなそうだ、ということは投資家も早々に気がついていました。しかしそれでもすぐに物件を手放すことはできませんでした。

というのも、日本では不動産の売却にかかる税金が不動産の所有期間によって大きく変わるためです。

購入から5年以内に物件を売った場合、税率は売却益の35%となります。これが5年以上になると21%まで下がります。

中国の投資家による不動産投資のピークは2013年から2014年。そこから5年間ですから、2019年には多くの物件が売却の準備をできるようになります。これが2019年問題です。

もちろんこれから不動産価格が上がる、もしくは維持されれば売却を抑えられる可能性もありますが、現状は厳しいです。

●不動産価格は下がり始めている
一時はバブルとまで表現されていた東京の物件価格ですが、すでに市場は飽和状態です。

2019年問題、そしてその後に控える東京オリンピック終了後の下落と、もうバブル崩壊は避けられない状況です。

もし都内に売却予定の物件があるのなら、早めに売ってしまうことをおすすめします。

価格が下る前に売ってしまったほうが良いのは地方の物件でも同じです。

東京など都市部の人口は増加しているものの、地方の人口はそれを上回るペースで減少しています。地方では物件の供給が需要を上回る状況が続いており、まともに買い手がつかない物件も数多くあります。東京の不動産バブル崩壊の余波が地方に来る可能性も高く、買い手がつくうちに手放すべきなのは言うまでもありません。

家を買うなら2022年まで待つのが吉

もしこれから家を買ったり、土地を買って家を建てたりする予定なら2020年頃まで待つことをおすすめします。

「2020年の東京オリンピックが終わったら不動産の買い時なのでは?」と考えている人もいるかも知れませんが、オリンピックが終わってすぐに不動産を買ってしまうのは少し気が早いです。

●生産緑地法と2022年
生産緑地法は農地を宅地にすることを進めるための法律です。

対象は東京23区、首都圏、中部圏の政令指定都市とその他指定された地域です。この法律では、農地にかけられる固定資産税が宅地と同じ程度まで引き上げられます。

生産緑地法が交付されたのは1974年。都市部への人口が集中し、宅地が不足していたため、この法律によって住宅地をどんどん増やそうとしていたのです。

これに反対の声を上げたのが地主や農家です。

農業を行うために農地を所有していたのに、税金が上がったりそれによって農地を手放すことになったりしては生活ができなくなってしまいます。

そこで生産緑地法を改正し、生産緑地制度というものが導入されることになりました。この制度では申請され認められた500平方メートル以上の農地であれば、固定資産税は農地と同様に、相続税には納税猶予がつくことになりました。これによって都市部に広大な農地が残ることになりました。

●生産緑地制度の期間は2022年まで
農地を守ることになった生産緑地制度ですが、制度には期間が設けられていました。

そしてその期限は2022年まで。2022年をすぎると対象となる農地の固定資産税は上がり、相続税も増えます。そのまま農地として維持していくのが難しい人は、土地を手放したり、農地以外の方法で土地を活用したりすることを検討しなくてはなりません。

原則的に、生産緑地を解除する場合、市町村に買い取り申請を行います。自治体の資金に余裕があれば時価で買い取ってもらえるのですが、たくさんの農地を買い取れるほど余裕のある自治体はありません。そのため、ほとんどの生産緑地が生産緑地制度の期限が切れるまで売られないままになる可能性が高いです。

●たくさんの宅地が市場に放出される
現在、生産緑地とされているのは全国で約1万3700ヘクタールほど。このうち、半数以上が首都圏の土地になります。東京ドームに換算すると約1650個分もの広さになります。

これだけの土地が一気に生産緑地から外れることになれば、当然価格も下がります。もちろん全てが一気に売りに出されるわけではありませんが、都市部における土地の供給量は急激に増えることになります。供給が増えれば安い土地だけでなく、良い条件の土地もずっと探しやすくなります。

今まで都市部の一戸建てというと、狭い土地に目一杯建物があるようなイメージがありましたが、これからは首都圏でも広さにゆとりのあるマイホームを建てられるようになるかもしれません。

また、生産緑地だった土地を、売らずにアパートなどを建てて活用しようとする所有者も出てくる可能性が高く、家を買ったり土地を買ったりする人だけでなく、都市部で部屋を借りる人にとっても有利な市場になっていくと予想されます。

生産緑地だけに限らず、都市部でも人口減や空き家の増加などで物件の価格や家賃が下がっていくと考えられています。

2020年のオリンピックが終わった後に家を買おうと考えている人は、もう少しだけ待ってみることをおすすめします。値段が安いだけでなく、広くて快適な住宅を手に入れやすくなるでしょう。

不動産の購入はタイミングが重要

不動産の価格は、需要と供給のバランスだけでなく、世界経済の状況や海外投資家の動向、法律や条例など様々な要因に影響されます。より良いタイミングで売り買いを行うためには、これらについてよく知り、今後どう変化していくかについて考えてみることが重要です。

特に生産緑地については、不動産を安く購入できるようになるだけでなく、選べる土地の選択肢が増えるということも重要です。

良い条件の土地や広い土地が購入できれば、その後の生活をより快適で豊かにすることにもつながります。

どうしても早いタイミングで家を建てたいという人以外は、少し待ってみるのが良いでしょう。

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