輸入住宅を立てたのは今から数年前でした。
私は育った家族の仕事でアメリカに滞在していたこともあり、家庭内はいつも欧米文化で溢れていましたが、住まいはもちろん日本家屋や日本の社宅で、間取りの小ささと、そもそものゆとり感が少ない日本の建物に狭苦しさを感じていました。
そんな時主人が、私たちが住みたい広い間取り、開放的な空間の取り方が特徴の、東海地方に拠点を置く輸入住宅の会社のホームページを見つけて見学に行きました。
それこそ名古屋の中心部に位置するモデルルームに行けば、他にも魅力的な開放的な作りのメーカーも幾つかあり、スタッフも活気があってかなり熱心な営業を受けます。
でもやはり本格的な輸入のノウハウがある老舗の輸入住宅メーカーが、私たちはもっとも理想に近いものだったので、一年近くかけて建築までの期間を費やして計画しました。
建物だけで約4000万円弱です。両親から譲り受けた土地に建てた、2階建ての二世帯住宅です。
一階は両親が車椅子で自由に行き来できるような広々としたスペースの間口やトイレ、介護用のお風呂の設備も取り付けました。座ってシャワーが浴びられる、壁に折りたたみ式の椅子を設置してあります。
低めの浴槽や、オール電化による火の不始末の心配など、高齢の両親でもある程度案して家にいてもらえる仕様は、日本の設備がメインでしたが私たちが必要だと感じるものを数々揃えてもらうことができました。
やはり日本人の体型や日本人の習慣に合わせてできた製品は、ある程度日本メーカーの介護用の製品が使い勝手がいいと感じます。
私たちが住み始めて3年ほど経った頃から、一階リビングのフローリングの床が、緩やかに大きく波打っている部分が一部あることに気づきました。
これはカナダの木材を使用したフローリング材で、湿度の高い時期や乾燥を繰り返す日本の気候に膨張収縮を繰り返した結果起こった現象だそうで、張替えも大変なため今はこのままになっています。
もう少し経ってから修理などを検討したいと思っています。ここまでは予想できなかったのですが、一階の地面の湿度も高く、建物内はセントラルヒーティングにしたり、空気も循環させるなどの一定温度を保つ工夫もしたのですが、やはり外気との関係で日本の梅雨時期は建材の原産国の気候にはないもので、水分を含みすぎると建物のどこかに歪みが生じることがあるんです。
思ってもみなかったこともありましたが、いろいろ勉強になることが多く、こちらの勉強不足でもある部分等は、これからも長くいい状態で家を保つためのホームケアにつなげていきたいです。