土地を見つけ、いよいよ注文住宅を考える段階は、家族にとっては大変楽しく、また夢を色々と抱くタイミングでもあります。
設計士さんに希望を話し、自分達でも間取り案を考えたりし、設計士さんから2つの案のラフな案を提示いただき、住宅のイメージを固めて行きました。
その際、私達は現在の家族構成と現在の生活パターンを考えて、想いを巡らすのみでしたが、設計士さんからは大きく2つの視点でアドバスを受けました。
その1つは、やがて子供が独立して家族構成が変化し、さらに終の棲家とするには老後の生活パターンにも配慮する必要があると言う点でした。
この視点から、夫婦2人の生活になった時の住居利用のイメージにリフォームしやすいものとし、また老後を配慮してトイレのドアは引き戸とし、その幅も広くすべきと言った、私達が気付かぬポイントから案を提示してもらえました。
またもう1つは、住宅には定期的なメンテが必要で、特に外壁や屋根の材質や塗料等に関して、少し高い素材になるものの、長い目では安上がりになる建材等を提案してもらいました。
素人の私達は、単に見栄えの良い建材を考えがちですが、見栄え以上に機能や寿命を考える事が重要である事を教えられました。
その設計士さんは、こうしたプロの目で、私達の想いも十分に取り入れ、最終案を提示してくださいました。
予算は、当初の希望よりも少し高くなりましたが、手当てできる範囲だったので、その最終案でお願いしました。
もちろん、住み始めても何の問題もなく、素晴らしい住居が完成して本当に良かったと思っています。
しかし、その設計士さんのアドバイスが生きてくるのは10年、20年経った時であり、そこまで考慮して希望予算を少しオーバーする程度でまとめ上げられた事に、大いに感謝しています。
建売では、現状の生活パターンに最適な物件を探すだけになりますが、注文住宅だからこそ、設計士さんのアドバイスの2視点を活かす事が出来たのだと思います。こうした配慮が出来る点こそ、注文住宅の良さなのだと改めて感じました。